こんにちは。
シャン州インレー湖を拠点に活動している少し変わった旅行会社、HOME Myanmarです。
旅、というものにツアーだけではなく様々な角度からアプローチしたいと思っている私たち。
2019年7月からニャウンシュエで地産地消をコンセプトとしたカフェ、Harvest Cafe & Dineを始めました。
今回は、私たちがカフェの運営を通して挑戦していることについて書いていきます。
カフェを始めるにあたり、いろんなことを考えました。スタッフとも議論しました。
誰に何を届けたいのか。
誰と届けたいのか。
どんなカフェになりたいのか。
などなど
そして、カフェの紹介ページには「私たちの挑戦」ということで
3つを挙げました。
Harvest Cafe & Dine
目次
私たちの挑戦
1) オーガニック産品を使用すること
2) コーヒー農家の人を雇用すること
3) “低コスト高付加価値”の成功モデルとなること
それぞれに込められた想いがあります。
今回は、①の「オーガニック産品を使用すること」について
書いていきたいと思います。
インレー湖の水質汚染問題
知っている人は知っている、でも意外と知らない人も多いこの問題。
言われてみれば、湖上に人が生活していて、周辺の街には下水の処理設備もないのだから、汚染しない理由がないですよね。
インレー湖の水質汚染の原因は、生活排水だけじゃないと言われています。
細かいところは、以下の記事をぜひご参照ください。とっても勉強になります。
湖に浮く畑、浮き畑での農業が盛んなインレー湖。
浮き畑農業に使用している化学肥料や農薬に含まれる窒素やリンが湖の水に流入し、それを栄養素としてホテイアオイという水草が大量に繁殖してることが問題視されています。
また周辺の山でも、斜面を農地として開拓されていますが、そこで使用される化学肥料や農薬の成分も、雨とともにインレー湖に流れ込んでいると言われています。
インレー湖の水質が悪くなったらどうなってしまうでしょうか。
魚が棲めなくなったらどうなってしまうでしょうか。
汚い湖の上をボードで観光したいと思う人がいるでしょうか。
インレー湖の水質が本当に悪い状況になってしまったら、ニャウンシュエ含めインレー湖周辺の街で観光業に従事している人々は職を失うでしょう。
簡単に書いていますが、なかなか大変ことです。
自然が売りのインレー湖だからこそ
観光地として、自然が売りのインレー湖だからこそ、環境問題に対して取り組みをしていかないと大変なことになりますよね。
様々なセクターの様々な取り組みが必要とは思いますが
Harvest Cafe & Dineでは、オーガニック産品を使用することで、微力ながら貢献したいと考えています。
農家さんが環境負荷の低い農作物を生産したがらないのは、結論売れないからではないかと思います。
売れない、または、売れるのか不安だから。
高く買ってくれるところがあるとなれば生産者も、少し手間はかかっても作ろう!となるでしょう。
Harvest Cafe & Dineは、その出口になりたいと考えています。
少し高く買い取って、少し高く売る。環境にも優しい。素敵な循環ですよね。
カフェでは、NPO地球市民の会さんのタンボジ農業畜産普及センターから、有機飼料を使って育てられたニワトリの有精卵の卵を購入させていただいています。この卵を使い、クリームブリュレとバナナケーキを作っています。
ライムジンジャージュースなどに使用しているライムジンジャーシロップは、
オーガニックのジンジャーとライム、蜂蜜を使った自家製のシロップです。
すべて、シャン州で採れたもので作っています。
カフェの名前を決めたときに、CafeだけでなくDineも含んだ理由は、食事も提供したいと考えていたからです。
いまのところは、少ししかオーガニック産品を使用できていないので、それこそインレー湖のトマトを使った何かメニューを作れたらいいなと思っています。
想い描く未来
先ほど、少し高く買い取って、少し高く売る。環境にも優しい。素敵な循環。
と書きました。
その先に想い描く未来もあります。
ニャウンシュエにあるレストランが、どんどん真似をしていってくれたら嬉しいなと思っています。
あそこのカフェ、うちと同じようなメニューなのに少し高い値段で売っている。でもお客さんは来てる。
そうか、“オーガニック”とか“環境負荷が低いこと”とか“トレーサビリティが高いこと”は価値があることなのか。
といったように。
もちろん、味やサービスそのものが一番大切であることに代わりはありませんが
街のレストランなどが、オーガニック産品を積極的に使うようになる未来。
Harvest Cafe & Dineが、オーガニック産品を少し高く買い取って、少し高く売る。環境にも優しい。
周辺のレストランもオーガニック産品を少し高く買い取って、少し高く売る。もっと環境に優しい。
豊かな自然と共に生きてきたインレー湖、ニャウンシュエというエリアが、環境に優しいエリア、エコタウンとして有名な街になる。
素敵な循環が拡がっていく未来。
私たちだけの力なんて本当に微々たるもの。
でも、そんな素敵な未来を想いながら事業をしています。
ここに書いたからには、口だけじゃなくて、もっともっと手と足を動かさないと。
さて次回は、②の「コーヒー農家の人を雇用すること」について書きたいと思います。
それでは